ビジクリア Visiclear(ゼリア) ~ 便秘と大腸癌(大腸がん)
ビジクリア Visiclear(ゼリア)
リン酸二水素ナトリウム一水和物/無水リン酸水素二ナトリウム
monobasic sodium phosphate monohydrate/dibasic sodium phosphate anhydrous
ビジクリア Visiclear(ゼリア)
この下剤は思い入れがあります。
アメリカでは薬局で売っている薬です。つまり処方箋なしで使用できます。
これを大腸内視鏡検査に前処置に使用しようと報告がいろいろ海外の文献にありました。
これを自分の師匠が
「学会に報告してみたら・・・自分(師匠は癌研だった)の所は倫理委員会が厳しくてややこしいので・・・」 ということで
私がおそらく日本で初めて臨床実験を行い(このとき自分が一番はじめに実験台になりのみ、自分が大腸内視鏡検査を受けました)
それを内視鏡学会と大腸検査法学会で報告しています。
当時「カイゲン」という会社に商品化を検討してもらいましたが、採算が合わずにお蔵入りとなった商品です。
今から約12~13年前のお話です。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
錠:リン酸二水素ナトリウム一水和物734.7mg・無水リン酸水素二ナトリウム265.3mg
[薬価]ビジクリア:54.80/錠
大腸内視鏡検査開始の4~6時間前から1回当たり5錠ずつ,約200mLの水と共に15分間毎に計10回(計50錠)経口
警告!!
1)
重篤な不整脈や痙攣等の有害事象が発生するおそれがあるので適用に際しては,以下の点について予め十分確認してから投与(禁忌,慎重,重要な基本的注意の項を参照)
a)心疾患,腎疾患,電解質異常(脱水,又は利尿剤使用に伴う二次性電解質異常など)を疑わせる所見のないこと
b)電解質濃度に影響を及ぼし得る薬剤を服用中でないこと
c)QT延長を来すおそれのある薬剤を服用中でないこと
d)血清電解質濃度が正常値であること
2)
類薬で,腸管内圧上昇による腸管穿孔が認められていることから,排便,腹痛等の状況を確認しながら,慎重に投与すると共に,腹痛等の消化器症状発現時には投与を中断し,腹部の診察や画像検査(単純X線,超音波,CT等)を行い,投与継続の可否について慎重に検討.特に,腸閉塞を疑う患者には問診,触診,直腸診,画像検査等により腸閉塞でないことを確認した後に投与すると共に,腸管狭窄,高度な便秘,腸管憩室のある患者では注意(禁忌,慎重,重要な基本的注意の項を参照)
【禁忌】
1)うっ血性心不全又は不安定狭心症(悪化)
2)QT延長症候群,重篤な心室性不整脈(悪化)
3)腹水を伴う疾患を合併(過度のリン酸Naの吸収)
4)胃腸管閉塞症又はその疑い(腸管穿孔)
5)腸管穿孔又はその疑い(腹膜炎その他重篤な合併症)
6)中毒性巨大結腸症(穿孔を引き起こし腹膜炎,腸管出血)
7)生検により急性リン酸腎症であることが判明(悪化)
8)本剤の成分に過敏症の既往歴(発疹,斑状丘疹状皮疹,アレルギー性浮腫等)
【作用】 腸管内に水分を貯留させ瀉下作用を示し,腸管洗浄効果を発現することが示唆されている
【適応】 大腸内視鏡検査の前処置における腸管内容物の排除
【慎重】
1)急性心筋梗塞及び心臓手術(冠動脈バイパス手術等)の既往(投与時の血清電解質変動により,不整脈を発現)
2)基礎心疾患(弁膜症,心筋症,不整脈等)(投与時の血清電解質変動により,不整脈を発現)
3)過去に心筋症,QT延長及び不整脈のコントロール不可の患者(投与時の血清電解質変動により,不整脈を発現)
4)腎機能障害(リン酸又はNaの排泄が遅延し,副作用が発現)
5)痙攣発作の既往及び痙攣発作のリスクが高い患者(三環系抗うつ薬など発作の閾値を低下させる薬剤使用患者,アルコールやベンゾジアゼピンの退薬症状患者)(投与時の血清電解質変動により,痙攣発作を発現)
6)慢性炎症性腸疾患が急性増悪(リン酸又はNaの吸収が亢進)
7)高齢者
8)高度な便秘(腸閉塞,腸管穿孔等)
9)腹部手術歴(腸閉塞,腸管穿孔等)
10)過去の大腸内視鏡検査やX線造影検査により腸管狭窄や腸管憩室が認められ,臨床症状を呈している患者(腸閉塞,腸管穿孔等)
11)薬物過敏症の既往歴(発疹,斑状丘疹状皮疹,アレルギー性浮腫等)
【注意】
〈用法・用量〉
①大腸内視鏡検査前日の夕食は翌日の経口投与開始12時間前までに終了させ,夕食後は,大腸内視鏡検査終了まで絶食〔水分(水,お茶等)摂取のみ可〕
②服用に要する時間は,2時間30分.又,排泄液の状態で服用継続の可否を判断するのではなく,用法・用量に従い,規定用量を服用
③海外類薬で,著明な体液移動,高度の電解質異常,及び不整脈で死亡の報告.このような所見は,腎不全又は腸管穿孔を有する症例の他,誤用又は過量投与の症例で認められている→用法・用量を遵守
④高齢者:1回当たりの5錠を小分けし,15分間をかけて約200mLの水で投与→投与中は十分観察し,異常の際は中止
〈基本〉
①飲水量を遵守(用法を超えた大量の水を摂取することにより,低Na血症を発現し,低Na血症に関連した痙攣,意識喪失のおそれあり.又,飲水量が不十分な場合,他の有効な下剤と同様,過度の体液喪失から循環血液量減少あり.飲水量が不十分,嘔吐又は利尿薬の使用により脱水が増悪あり)
②QT延長あり:電解質平衡障害(低K血症及び低Ca血症等)との関連性が指摘.又,投与の際,以下の薬剤を投与中の患者でないことを予め確認(特に低K血症誘発薬剤には注意が必要)
a)電解質濃度に影響を及ぼし得る薬剤
1.低K血症誘発薬剤(インスリン,β刺激薬,副腎皮質ホルモン,ループ利尿薬,チアジド系利尿薬等)
2.低Na血症誘発薬剤(血糖降下薬,向精神薬,抗痙攣薬,ループ利尿薬,チアジド系利尿薬等)
3.高P血症誘発薬剤〔緩下剤(リン酸Na含有剤製剤),成長ホルモン,甲状腺ホルモン等〕
b)QT延長を来すおそれのある薬剤(抗不整脈薬,三環系抗うつ薬,向精神薬等)
③類薬で,腸管内圧上昇による腸管穿孔あり,投与に際して以下の点に注意.特に高齢者は十分観察しながら投与
a)日常の排便状況を確認し,投与前日あるいは投与前にも通常程度の排便があったことを確認後投与 b)投与により排便があった後も腹痛,嘔吐が継続する場合には,腹部の診察や画像検査(単純X線,超音波,CT等)を行い,腸管穿孔等のないことを確認
④腎疾患,急性リン酸腎症(海外でまれではあるが,重篤な事象が報告)→永続的な腎機能障害に至る場合が多く,又,長期にわたり透析が必要となる場合もある.以下の場合は急性リン酸腎症の高リスク患者:循環血液量減少,腎疾患,高齢,腎血流量・腎機能に影響を及ぼす薬剤(利尿薬,ACE阻害薬,ARB,NSAIDs等)使用患者
⑤痙攣発作(海外で痙攣発作既往なしで,リン酸Na含有製剤投与に関連した全身性強直性間代性発作又は意識喪失がまれに報告)→痙攣発作は電解質異常(低Na血症,低K血症,低Ca血症,低Mg血症等)及び低血漿浸透圧に関連→痙攣発作は,電解質の補正・補液によって回復
⑥不整脈(海外でまれにリン酸Na含有製剤の使用に関連した重篤な不整脈の報告)
⑦副作用の際,対応が困難な場合あり→一人での服用は回避
⑧インスリン,経口血糖降下薬は検査当日の食事摂取後より行う(食事制限により低血糖あり)
⑨本剤による腸管洗浄が経口投与された薬剤の吸収を妨げる可能性あり,投与時間等に注意(又,吸収阻害が臨床上重大な問題となる場合には,院内で十分観察しながら投与)
⑩リン酸Naを主成分として下剤又は浣腸剤の追加投与は行わない
⑪海外でリン酸Na含有製剤の投与による大腸粘膜のアフタ性潰瘍が大腸内視鏡所見としてあり→本剤もこうした病変を引き起こすことあり,本剤を炎症性腸疾患の既往例又は疑診例に投与の際は,本所見を考慮
⑫大腸内視鏡所見において本剤由来の不溶成分(主に添加剤である結晶セルロース)を認めることあり
〈適用上〉
①服用の際は,水.尚,ミネラルウォーター及びお茶での服用は可
②排便:服用開始後,約1時間30分頃から始まり,約2時間30分間持続.服用開始後4時間以降には,大腸内視鏡検査が可能.尚,約3時間30分後には排泄液がほぼ透明となる
③7日間以内の再投与は不可
[児] 未確立
[妊] 有益のみ(未確立)
[高齢] 慎重に
1)臨床試験で,心電図異常及び心臓障害の発現頻度が高い傾向.特に,リン酸Naは大部分が腎により排泄→腎機能及び血清電解質の検査の実施が望ましい.又,めまい,ふらつき,血圧低下等の異常の際は,中止し処置
2)腸管穿孔,腸閉塞→より重篤な転帰をたどることあり.観察を十分にして異常で中止し検査及び適切処置
【過量投与】
過量投与の報告なし.高度の電解質異常(高リン酸血症,低Ca血症,高Na血症又は低K血症の他,脱水,循環血液量減少及びこれらの随伴徴候や症状)を起こす可能性あり.又,高度の電解質異常により不整脈を起こし死亡に至る可能性あり→十分観察を行い,症状が認められた場合,回復又は軽減するまで対症療法
【副作用】
〈重大〉
1)低Na血症(嘔吐により,意識障害,痙攣等)→電解質補正等処置
2)腎疾患,急性リン酸腎症(腎石灰沈着症)→処置
〈その他〉1)消化器(悪心,腹部膨満感,嘔吐,腹痛) 2)循環器〔心電図変化(T波逆転,T波振幅減少),心室性期外収縮〕
3)肝臓(血清ビリルビン上昇:10.1%,AST・ALT・直接ビリルビン上昇,γ-GTP・LDH上昇,Al-P上昇)
4)腎臓(尿蛋白陽性,BUN上昇,血清クレアチニン上昇)
5)血液(白血球数減少,白血球数増加)
6)代謝・電解質(血清K低下:17.4%,血清P低下:11.0%,血清P上昇,血清Ca低下,TG上昇,コレステロール上昇,血清K上昇,血清Ca上昇,血清Na上昇,尿酸上昇)
7)精神神経(頭痛,感覚減退)
8)その他(口渇,尿糖陽性)
【保存】 開封後湿気回避
【規制】 [指定][処方せん]